マンスリーコラム

伊良部島マラソンを走る

2月16日開催の京都マラソン、熊本マラソンは実施されましたが、広まりつつあるコロナウイルス対策のため2月23日開催予定であった姫路城マラソン始め、以後の主要マラソン大会はほぼ中止となってきています。

そんな中、2月23日に開催された第21回ロマン街道・伊良部島マラソン(宮古島市)に出走してきました。ほとんどが参加者が地元宮古島市内の方ばかりで、アットホームな大会でした。スタート、ゴールは伊良部島・平成の森公園で、隣島の下地島空港を一周し伊良部島北端を折り返すコースで、海辺の風がきつかったものの南国の青い海辺を走り大自然を満喫しました。

伊良部島と言えば、兵庫県尼崎市出身で大リーグから帰国後一時阪神タイガースにも在籍していた伊良部投手を思い出しますが、当島の出身ではなく、沖縄本島の出世らしいです。参加賞でいただいたカツオのなまり節がこの伊良部島の名物らしいのですが、なんと言っても目を引くのは宮古島から渡る伊良部大橋です。青い珊瑚礁の海に一直線に、途中大きく瘤のあるコンクリートの橋が延びる様は、壮観です。この伊良部大橋は、2015年1月の開通で、全長は3540mで、通行料金がかからない橋としては全国最長です。また、同様に宮古島からは、来間大橋・池間大橋があり、離島の人々にとっては格段に利便性が上がっているように思います。ただ地域振興には役だってはいても、伊良部島の人口は約5000人に対して、伊良部大橋の総事業費は395億円となったようで、費用便益を考えるとどうなのかと思わずにいられません。

さらに当日の市長のお話しによると、コース発着の平成の森公園内に整備する新球場は内野スタンドの他、電光掲示板を備えたバックスクリーンの両翼100メートル・天然芝の本格的な球場が整備され2021年4月に完成予定で、プロ野球のキャンプとして招致するということです。マラソンコースでもあった下地島空港に至っては、パイロット養成飛行場であったものが、昨年より東京、大阪からの定期便が発着しており、定期便が毎日就航している宮古島空港から15キロしか離れていない場所に何で??と。伊良部島を含め宮古島市の人口は52,000人程度の島に空港が2つも存在します。

下衆の勘繰りかもしれませんが、防衛施設用地民生安定施設整備事業の補助金の活用の一環で、予算は使い切ろうと言うことかも。リゾート地として発展していくのは良いことだとは思いますが、むやみな箱もの公共施設だけを作っては将来の負の遺産を増やすだけのような気がします。自然を残しながら長期的な視点にたった開発や投資をしていただきたいです。